ダイエットの本質を理解し、正しいスタート地点に立ちましょう
ダイエットの基本は、シンプルな数式で表されます:
消費カロリー > 摂取カロリー = 体重減少
これが全ての基本です。体は摂取したカロリーより多くのカロリーを消費すると、不足分を体に蓄えられた脂肪から補います。この差を「アンダーカロリー(カロリー不足)」と呼びます。
脂肪1kg = 約7,200kcal
体脂肪1kgを減らすには、約7,200kcalのアンダーカロリーが必要です。
実践例:
⚠️ 注意:体重が減る = 脂肪だけが減るわけではありません。水分、筋肉、グリコーゲンなども減少します。急激な減量は筋肉量の減少につながり、基礎代謝が下がってリバウンドしやすくなります。
❌ 誤解1:「飲むだけで痩せるサプリがある」
✅ 真実:サプリメントだけで有意な体重減少は望めません。あくまで補助的な役割です。
❌ 誤解2:「部分痩せができる」
✅ 真実:特定部位だけの脂肪を減らすことはできません。全身の脂肪が均等に減っていきます。
❌ 誤解3:「糖質を食べると太る」
✅ 真実:糖質自体が悪いのではなく、総カロリーが問題です。糖質もタンパク質も、摂りすぎれば太ります。
❌ 誤解4:「筋トレをすると女性は太くなる」
✅ 真実:女性ホルモンの影響で、女性が筋肉で太くなることは極めて困難です。むしろ引き締まった体になります。
❌ 誤解5:「有酸素運動だけで痩せられる」
✅ 真実:有酸素運動だけでは筋肉量が維持できず、代謝が落ちやすくなります。筋トレとの組み合わせが理想的です。
結果:
結果:
プロの結論
ダイエットは短距離走ではなく、マラソンです。急がば回れ。健康的なペースで、習慣として定着させることが、唯一の成功への道です。
基礎代謝(BMR: Basal Metabolic Rate)は、何もせずじっとしていても消費されるエネルギーです。呼吸、心拍、体温維持など、生命維持に必要な最低限のエネルギー量を指します。
基礎代謝の目安:
※年齢、体重、筋肉量によって大きく変動します
TDEE(Total Daily Energy Expenditure)は、1日の総消費カロリーです。基礎代謝に日常活動や運動による消費を加えたものです。
TDEE = 基礎代謝 × 活動レベル係数
活動レベル係数:
実践例:
30歳女性、基礎代謝1,200kcal、デスクワーク中心の場合:
TDEE = 1,200kcal × 1.2 = 1,440kcal/日
この女性が月3kg(≒脂肪2kg)減量するには:
必要なアンダーカロリー = 7,200kcal × 2kg ÷ 30日 = 480kcal/日
目標摂取カロリー = 1,440kcal - 480kcal = 960kcal/日
⚠️ 重要:摂取カロリーは基礎代謝を大きく下回らないようにしましょう。基礎代謝以下の極端な制限は、筋肉量の減少や健康被害のリスクがあります。理想は基礎代謝の90-100%以上を確保することです。
ダイエットの進捗を測る指標として、体重だけでなく体組成も重要です。
理想的なダイエット:
✅ 体重が減少
✅ 体脂肪率が減少
✅ 筋肉量は維持または増加
✅ 内臓脂肪レベルが減少
ダイエットを始める前に、以下を記録しましょう:
これらの数値を定期的に記録することで、進捗を可視化でき、モチベーションの維持にもつながります。
計算ツールを活用しましょう:
ツールページで、基礎代謝やTDEEを簡単に計算できます。
健康的で持続可能な減量ペースは、月2〜4kgです。これは週に0.5〜1kg程度の減量に相当します。
なぜこのペースなのか?
⚠️ 急速な減量の危険性:
月5kg以上の急速な減量は、以下のリスクがあります:
Step 1: 健康的な体重範囲を知る
BMI(Body Mass Index)を参考にします:
BMI = 体重(kg) ÷ 身長(m) ÷ 身長(m)
Step 2: 体脂肪率の目標を決める
Step 3: 具体的な数値目標を設定
SMART目標の例:
「3ヶ月後(6月30日まで)に、現在の75kgから68kgへ7kg減量し、体脂肪率を28%から22%に下げる」
目標体重までの期間は、以下の計算式で求められます:
必要期間(月) = 減量目標(kg) ÷ 月の減量ペース(2〜4kg)
例:
💡 プロのアドバイス:
計算上の期間より、プラス1〜2ヶ月余裕を持たせましょう。停滞期やイベント(旅行、飲み会など)を考慮した現実的な計画が成功の鍵です。
1. 小さな目標に分割する
「20kg減量」ではなく、「まず今月3kg減らす」に集中しましょう。大きな目標は圧倒されがちですが、小さな目標は達成感を得やすく、モチベーションが続きます。
2. プロセス目標を設定する
結果目標(「10kg痩せる」)だけでなく、プロセス目標を設定します:
3. 記録をつける
体重、食事、運動を記録することで:
4. ビジュアル化する
5. サポートシステムを作る
6. ご褒美システムを作る
マイルストーン達成ごとにご褒美を設定します:
⚠️ 注意:ご褒美は食べ物以外にしましょう。「ケーキを食べる」などの食べ物のご褒美は、せっかくの努力を台無しにしてしまいます。
目標は夢に期限を設定したもの。
しかし、期限を守るために健康を犠牲にしてはいけない。
あなたのペースで、確実に進んでいきましょう。