食事はダイエットの要。正しい栄養知識で健康的に痩せる
体を動かすエネルギー源となる栄養素は3つあり、これを三大栄養素(マクロ栄養素)と呼びます。
1g = 4kcal
役割:
推奨摂取量:
体重 × 1.5〜2.0g/日
(運動する人は2.0g以上)
主な食材:
鶏胸肉、魚、卵、大豆製品、牛肉、プロテイン
1g = 4kcal
役割:
推奨摂取量:
総カロリーの40〜50%
(活動量により調整)
主な食材:
米、パン、麺類、芋類、果物、野菜
1g = 9kcal
役割:
推奨摂取量:
総カロリーの20〜30%
(1g=9kcalなので注意)
主な食材:
魚油、オリーブオイル、ナッツ、アボカド
PFCバランスとは、Protein(タンパク質)、Fat(脂質)、Carbohydrate(炭水化物)の摂取バランスのことです。
ダイエット時の理想的なPFCバランス:
実践例:1日1,800kcal摂取の場合
P: 35%(630kcal) → 630kcal ÷ 4kcal/g = 158g
F: 25%(450kcal) → 450kcal ÷ 9kcal/g = 50g
C: 40%(720kcal) → 720kcal ÷ 4kcal/g = 180g
三大栄養素だけでなく、ビタミン・ミネラル(微量栄養素)も非常に重要です。
⚠️ 注意:極端なカロリー制限をすると、これらの微量栄養素が不足しがちです。バランスの良い食事が重要です。
水は栄養素ではありませんが、体の約60%を占める最も重要な成分です。
1日の推奨水分摂取量:2〜3リットル
水分摂取の効果:
💡 プロのアドバイス:
のどが渇いたと感じる時は、すでに軽い脱水状態です。喉が渇く前に、こまめに水分補給をしましょう。
ダイエットを成功させるには、摂取カロリーと消費カロリーのバランスを管理することが必要です。
STEP 1: TDEEを算出する
まず、自分の1日の総消費カロリー(TDEE)を計算します。
ツールページで簡単に計算できます。
STEP 2: 目標摂取カロリーを設定
TDEEから300〜500kcalを引いた値を目標摂取カロリーとします。
例:TDEE 2,000kcal → 目標 1,500〜1,700kcal/日
⚠️ 重要:目標摂取カロリーは基礎代謝を下回らないようにしましょう。基礎代謝以下の極端な制限は危険です。
カロリー管理の第一歩は、自分が何を食べているかを把握することです。
記録する項目:
💡 最初の3日間は記録だけ:
いきなり食事を変えるのではなく、最初の3日間は普段の食事を記録するだけにしましょう。現状把握が改善の第一歩です。
手書きの記録も良いですが、アプリを使うと簡単にカロリーやPFCを計算できます。
外食は カロリーが高くなりがちですが、工夫次第でコントロールできます。
外食のコツ:
外食後のリカバリー:
外食でカロリーオーバーした日があっても、翌日や翌々日で調整すればOKです。1週間単位でバランスを取りましょう。
1日1,800kcal、P:F:C = 35:25:40 の例をご紹介します。
P: 35g / F: 12g / C: 55g
P: 52g / F: 15g / C: 65g
P: 12g / F: 7g / C: 10g
P: 35g / F: 16g / C: 40g
合計:1,800kcal
P: 134g (30%) / F: 50g (25%) / C: 170g (38%)
ダイエット中は、タンパク質をしっかり摂ることが最も重要です。
目標:体重 × 1.5〜2.0g/日
例:体重60kgの人 → 90〜120g/日
高タンパク質食材(100gあたり):
💡 各食事でタンパク質30g以上を目指す:
3食+間食で、バランスよくタンパク質を分散させると、筋肉の合成効率が最大化されます。
糖質は敵ではありません。適切に摂取すれば、エネルギー源として非常に有用です。
GI値(Glycemic Index)を意識しよう:
GI値が低い食品は血糖値の上昇が緩やかで、脂肪として蓄積されにくいです。
脂質も必要不可欠な栄養素です。質を重視しましょう。
食物繊維は「第6の栄養素」とも呼ばれ、ダイエットに非常に有効です。
食物繊維の効果:
目標:1日20〜25g以上
高食物繊維食材:
何を食べるかだけでなく、いつ食べるかも重要です。
⚠️ 避けるべき食習慣:
危険性:
✅ 正しいアプローチ:
糖質を完全に抜くのではなく、質と量を調整します。良質な糖質を総カロリーの40〜50%程度摂取しましょう。
危険性:
✅ 正しいアプローチ:
摂取カロリーは基礎代謝の90〜100%以上を確保。TDEEから300〜500kcal減らす程度にしましょう。
例:
危険性:
✅ 正しいアプローチ:
タンパク質、炭水化物、脂質、ビタミン、ミネラルをバランスよく摂取。様々な食材から栄養を摂りましょう。
危険性:
✅ 正しいアプローチ:
脂質は総カロリーの20〜30%確保。良質な脂質(魚油、ナッツ、オリーブオイル等)を選びましょう。
プロの結論
極端な制限は短期的には体重が落ちますが、長期的には失敗します。
バランスの良い食事を、適度なカロリー制限で継続することが、唯一の成功への道です。